「Bakery Full Circle」さんへのインタビュー
concept
八百屋のパン屋さん
background
私の祖父はパン屋を、父は八百屋を営んでおり、私もその八百屋で果物販売の経験を積みました。その頃は果物を中心に販売しており、お客様からの感謝の言葉を頂くことがありました。それに対する喜びを感じつつ、”自分で一から作ったものを提供し、その上で「美味しい」と評価されたらどれだけ嬉しいのだろう”という想いが芽生えました。その後、祖父が経営していたパン屋の影響もあり、パン作りの修行に行くことを決意しました。そして、祖父のパン屋の歴史と父の八百屋の経験を背景に、私の独自のお店をオープンさせることを決めました。
message
これからもただ安全で美味しいパンを作るのではなく、"育てながら"お客様にパンを提供していきたいと思っています。
Q1早速ですが、お店のおすすめ商品を教えてください！
おすすめは「くろわっさんみるふぃーる」という商品です。 クロワッサンの中に旬の果物を入れたもので、ピスタチオのクリームやクレーム・パティシエールなどを入れていて、様々なバリエーションがあります。ミルフィーユ状に具材を挟んだクロワッサンで、イチオシの商品です。
Q2とても美味しそうですね！そのイチオシ商品には特にこだわりや特徴はありますか？
まずクロワッサン自体が北海道産の良質なバターを使用しており、特殊な焼き方で冷蔵ケースに入れてパリッとした食感を保持しています。私たちはパン屋さんですが、クロワッサンはケーキ屋さんのように冷蔵ケースに入れて販売しています。 また、中に挟む果物は、市場に自分で仕入れに行ってます。これが私たちの大きなこだわりの一つです。
Q3なるほど、そういった新鮮な果物の仕入れに関してのこだわりや、商品の特徴があるのですね！ ちなみに、お店で他に人気のある商品はありますか？
一番人気は「Circle食パン」という食パンです。 キメ細かさを極限まで追求した長時間発酵の食パンなので、その口どけや柔らかさは他店様の食パンとは全く違い、とても美味しいです。
Q4つまり、Full Circleさんでしか食べれない口どけ柔らかい食パンということですね！1度食べたらハマりそうな商品ですね。 Instagramの投稿で食パンを何種類かお見かけしましたが、それについて詳しく教えていただきたいです。
一つ目は「ミルク食パン」というもので、牛乳とハチミツをふんだんに使った食パンです。実はこのミルク食パン、Circle食パンとほぼ変わらないくらいの人気があります。 次に、「レーズン食パン」や「あんこ食パン」もあります。 そして、もう一つが「神バナーヌ」です。これは、水をほとんど使わず、生のバナナと卵でこね上げた食パンでして、佐賀県産の神バナナという品種を使用しています。食感はシフォンケーキと食パンの中間で、とてもふわふわしています。
Q5どの食パンも特色があって美味しそうです！そちらの神バナーヌは名前のインパクトもあって新鮮に感じました。 また、「パン・ド・カンパーニュ」という商品もかなりお客様から支持されているとのことですが、具体的にどのような点にこだわっているのでしょうか？
カンパーニュは本来ライ麦を主体にしたパンですが、当店ではライ麦の使用を極力減らし、代わりに国産小麦をブレンドしています。 これは自家製の独自の配合で、日本人の口に合うように調整しています。その結果、重たくて酸っぱいイメージのカンパーニュを、軽くて口当たりの良いものに仕上げています。 このような特色のあるカンパーニュは他にはなく、当店独自の逸品となっています。
Q6そのような日本人の口に合わせた独自の商品が、お客様からの高い評価に繋がっているのですね。 続いて、お店を始めた経緯や建てられたきっかけについてお聞かせください。
私の祖父がかつてパン屋を営んでいたことがあります。一方で、私の父は八百屋を経営しており、私自身もその八百屋で働いていました。 その頃、果物を中心に販売しており、お客様から「このスイカは美味しかった」や「このリンゴが良かった」というような感謝の言葉を頂くことがありました。それに対する喜びを感じつつ、自分で一から作ったものを提供し、その上で「美味しい」と評価されたらどれだけ嬉しいのだろう、という想いが芽生えました。 約10年の経験を積んだ後、祖父が経営していたパン屋の影響もあり、パン作りの修行に行くことを決意しました。 そして、祖父のパン屋の歴史と、父の八百屋という背景を合わせ、私自身の店を持つことを目指しました。
Q7それは素敵なきっかけですね！そして、パン屋さんと八百屋さんを組み合わせたような深くこだわった他にはないパンを作るお店を建てられたのですね。 お店の名前の由来も、そういったことに繋がっているのでしょうか？
はい。当店の名前は、祖父のパン屋と父の八百屋、それらの原点に戻る、という意味合いを込めて「Full Circle」と名付けました。
Q8そうなんですね！食材に対するこだわりや、過去の経験などが現在のお店に反映されていることが感じられます。 続いて、お店のコンセプトやテーマ、理念などについてお聞かせください。
当店のコンセプトは「八百屋のパン屋さん」です。 新鮮な野菜や果物を使用したパンをメインに展開しています。 そして、対面販売というスタイルを採用しています。ショーケースに焼きたてのパンを入れて販売する形で、お客様が料理の付け合わせとして使う際のアドバイスや提案も積極的に行っています。例えば、「アヒージョにはこのバゲットが合いますよ」や「今夜のチーズフォンデュにはこのパンがおすすめ」など、具体的なメニューの提案も行っています。
Q9なるほど、対面販売のスタイルで、お客様の要望に合わせて説明やアドバイスができるのは魅力的ですね。
はい。また、スライスの厚さなどもお客様の好みに合わせて提供しています。 そして、衛生面にも気を使っており、パンは外気に触れさせずにショーケースに収めて販売しています。このような方法は、パンの品質を維持する上で非常に有効です。
Q10そうなんですね！衛生面にも気を使われていて、時間が経っても品質を保たれたパンを食べられることはとても魅力的ですね。 次に、食材に関するこだわりなどがあれば教えてください。
クロワッサン類には北海道産の四つ葉バターを使っています。また、国産小麦も使用しています。さらに新鮮な野菜や果物は、市場に自分で仕入れに行ってます。
Q11なるほどですね！パンに使用されるものには自家製の食材もあるのでしょうか？
はい、例えばカスタードやカレーパンの具材は自家製です。そのカレーも牛肉から炒めて、炊き上げる工程を丸1日かけて行います。また、ピスタチオのクリームや、自家製の白あんなど、練乳とバターを混ぜてこねたものもこだわりの１つです。
Q12とても時間をかけて作られているのですね。そういった食材への取り組みや調理方法に関して、何か意識していることはありますか？
基本的に「自分の子どもに食べさせても安心できるもの」というのを念頭に置きながら作っております。
Q13そうなんですね！つまり、お子様でも食べれるような体に害がなく安全で、美味しいものを作られているということですね。 続いて、どの層のお客様が多いのか教えていただけますか？
はい、20代から60代の女性のお客様が多いです。若い方はくろわっさんみるふぃーるやその他の華やかな商品に惹かれて来店されることが多いです。 一方、ご年配の方は、食パンよりもハード系のパンが好まれます。私たちは日本人が食べやすいようにハード系のパンを追求しているため、フランスパンやカンパーニュなどをよくお買い求めてくださいます。
Q14なるほど、お客様の層によっても求められるパンが異なるのですね。 次に、お店の内装や外観に関するこだわりを教えていただけますか？
はい。当店は、古民家をリノベーションした外観になっています。お客様からは「ジブリっぽい」と言っていただけることもあります。桜の木を多く取り入れていて、自然を感じられる空間を心がけています。 色彩としては、紺色を基調としていて、日よけやのれんなども紺色で統一しています。
Q15そうなんですね！実際にInstagramで見た写真やお店のロゴも非常に魅力的で、自然の雰囲気が感じられました。
ありがとうございます。実は、お店のロゴは私がデザインしたものなんです。近くに非常に有名な紅葉の場所があるので、紅葉をイメージしてロゴを作りました。
Q16それは驚きです！ご自身でデザインされたんですね。とても素敵なアイディアです！ 続いて、今後のお店の展望について教えていただけますか？
お店が狭くて、お客様にご迷惑をおかけしている部分があるので、できれば店舗を少し広げたいと思っています。 さらに、最新の瞬間急速冷凍機の設置も検討しています。この機械を使えば、焼きたてのパンをそのまま冷凍することができるので、地方発送も可能になります。 そのため、ECサイトやご提案もいただいているふるさと納税を使って、こちらで瞬間冷凍した焼きたての商品を遠方のお客様に提供したいと考えています。
Q17素敵な展望ですね！その機械を使用することで、お客様に美味しい状態で提供できるというのは素晴らしいことだと思います。 次に、お店を経営している中で、嬉しかったことや得た気づきなどはありますか？
パン作りは早朝からの作業で、3時から起きて作業を開始することもあり、本当に眠くてきついと感じることも多いのですが、「美味しい」という一言で全てが報われるような気がします。自分の努力や時間の使い方が間違いではなかったと実感できる瞬間です。
Q18なるほど、その一言が何よりも嬉しいのですね。他にも何か嬉しいエピソードなどはありますか？
はい、例えば、福岡県や長崎市内から、わざわざこの店のためだけに来てくださるお客様がいらっしゃり、彼らがガソリン代や高速道路の料金をかけてでも、当店のパンを食べたいと思っていただけていることが、本当に嬉しいです。 また、お子様の離乳食として私たちのパンを使っていると聞くと、お客様が安心して食べていただけているのかなと感じ、それもまた嬉しく思います。
Q19そうなんですね。先ほどお子様に食べさせても安心できるものを意識してパンを作られているとお聞きしましたが、それが実現されていて素敵ですね！ 最後に、お店からお客様へのメッセージをお聞かせください。
遠方から足を運んでくださるお客様が多く、お店のスペースの関係で待たせてしまうことも多々あります。その点を改善したいと考えていますが、皆様の忍耐に心から感謝しています。 これからも、ただ安全で美味しいパンを作るのではなく、”育てながら”お客様にパンを提供していきたいと思っています。
閲覧いただきありがとうございました！🌠
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